水先人
水先人とは?
水先人とは、多数の船舶が行き交う港や海峡、内海において、船長の補佐役として乗船し、その水域に精通し熟練した操船技量と高度な知識で船舶を安全に効率的に導くことを目的にした国家資格です。
その他情報
難易度は? | : | ★★★★☆(やや難しい)。 免許の有効期限は原則5年。水先人1級は船長クラス以上の能力を求められています。 また、水域により、自然現象が異なるため、免許を受けた水域以外の水先業務を行うことができません。全国で水先案内人の業務を行うには、35ヶ所すべてで試験に合格し、免許を受けなければなりません。また、合わせて、水先人は個人事業主となりますので、給料制ではないため、休めば休むほど所得が減ります。 |
就職先は? | : | 港湾、船舶関連 |
仕事内容は? | : | 海域に入出港する船に乗船し、操船し船舶を安全に効率的に導く仕事です。 |
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資 格 概 要
受験資格
一定の乗船履歴及び三級海技士(航海)免許の取得又は、取得予定の人が、
※1登録水先人養成施設の課程を修了し、水先人試験(国家試験)に合格する
必要があります。
●一級水先人
航行区域沿岸以遠で総トン数3,000GT以上の船舶に2年以上船長として乗船経験がある者。
●二級水先人
航行区域沿岸以遠で総トン数3,000GT以上の船舶に2年以上一等航海士以上として乗船経験がある者。
●三級水先人
航行区域沿岸以遠で総トン数1,000GT以上の船舶に1年以上航海士以上又は実習生として乗船経験がある者。
試験内容
●身体検査
- ① 視力(矯正視力も可)、弁識力、聴力、疾病及び身体機能
●一次試験(学術試験)
- ① 身体検査(視力(矯正視力も可)、弁識力、聴力、疾病及び身体機能)
- ② 海上事故予防法規
- ③ 当該水先区の航法に関する法規
- ④ 気象及び海象知識
- ⑤ 航路障害物、航路標識その他重要な事項に関する知識
- ⑥ 船舶の操縦に関する知識及び技能
- ⑦ 水先人として必要と認められる知識又は技能であつて国土交通省令で定める事項
●二次試験(口述)
- ① 気象・海象知識
- ② 水深・距離・障害物。航路標識等の知識
- ③ 操船知識
- ④ 国際通信信号知識
- ⑤ 条例・規則
- ⑥ 英会話
- ⑦ 一次試験範囲の応用問題
※1登録水先人養成施設の課程
●一級水先人(養成期間:8.5ヶ月)
- ① 座学
- ② 操船シミュレータ
- ② 水先関連事業実習
- ③ 水先実務修習
●二級水先人(養成期間:1年3ヶ月)
- ① 座学
- ② 操船シミュレータ
- ② 水先関連事業実習
- ③ 水先実務修習
●三級水先人(航海士経験者:1年9ヶ月)
- ① 座学
- ② 操船シミュレータ
- ② 水先関連事業実習
- ③ 水先実務修習
●三級水先人(新卒者等:養成期間:3年9ヶ月))
- ① 座学
- ② 操船シミュレータ
- ③ 商船乗船
- ② 水先関連事業実習
- ③ 水先実務修習
二級、三級の修業生は免許を取得後、上級免許へ進級することが出来ます。進級するためには業務経験を2年以上経た上で、登録水先人養成施設の課程を修了し、水先人試験に合格する必要があります。
◎登録水先人養成施設
- 国立大学法人 神戸大学
〒658-0022 兵庫県神戸市東灘区深江南町5-1-1 078-431-6200 - 独立行政法人 海技教育機構海技大学校
〒659-0026 兵庫県芦屋市西蔵町12-24 0797-38-6201 - 国立大学法人 東京海洋大学
〒135-8533 東京都江東区越中島2-1-6 03-5245-7300
免除(科目等)について
水先人試験を受ける者が、その受ける水先人試験に係る資格より下級の資格の同一の水先区または、他の水先区の水先人である場合には、学術試験の一部が免除されます。
願書申込み受付期間
- ① 4月下旬頃の1週間程度
- ② 8月下旬頃の1週間程度
- ③ 1月中旬頃の1週間程度
試験日程
●一次試験
- ① 5月上旬頃
- ② 9月上旬頃
- ③ 1月下旬頃
●二次試験・・・・先方より通知されます。
受験地
札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、神戸、博多
受験料
●一次試験
13,750円(身体検査代含む)
●二次試験
12,400円
合格発表日
●一次試験
- ① 5月下旬頃
- ② 9月中旬頃
- ③ 2月上旬頃
●二次試験・・・・実施先までお問い合わせ下さい。
合格後の更新について
資格としての有効期限はありませんが、業務として水先人を行うには5年ごとに登録水先免許更新講習を受講し、免許を更新する必要があります。
受験申込・問合せ
財団法人 海技振興センター 03-3264-3871
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