国家資格 水道技術管理者

水道技術管理者とは?

水道技術管理者とは、厚生労働省令で定める基準に従い、水道施設を良好な状態に保つため、その維持及び修繕を行うために必要な技能を認定する資格で、水道法において水道事業者(上水道・簡易水道)、水道用水供給事業者、専用水道設置者が必ず設置しなければならないと定められていまる責任者です。
事業者自らが水道技術管理者になっても問題はありません。
  必置資格  講習プラス試験で取れる資格

その他情報

難易度は? ★☆☆☆☆(やさしい)。
講習と試験および研修で取得できます。
就職は? 設備管理会社、浄水場、水処理場、廃棄物処理施設、各種プラント、工場等。
仕事内容は? 専用水道等の点検業務や水質検査に係る採水、検体の収集などの水道施設の基準適合検査、給水開始前の水質検査及び施設検査、給水装置の構造及び材質の基準適合検査、台帳の作成、給水の緊急停止などの業務を行ないます。

 資 格 概 要

受講資格

●学科講習

  1. 学校教育法による高等学校を卒業した者、またはこれと同等以上の学力を有すると認められる者。
  2. 旧中学校令(昭和18年勅令第36号)による中等学校を卒業した者、またはこれと同等以上の学力を有すると認められる者。
  3. 外国の学校卒業者は、その教育内容が日本の学校教育法による高等学校卒業者と同程度以上の学力を有すると認められる者。

●実務研修

学科講習を終了し学科試験に合格した者。



講習の受講以外にも、下記に該当する者は、水道技術管理者になることができます。

  • 大学で土木工学(土木科)又は衛生工学又は、水道工学に関する学科目を修めて卒業した者で、実務経験が2年以上の者。
  • 大学で土木工学(土木科)又は衛生工学又は、水道工学以外の学科目を修めて卒業した者で、実務経験が3年以上の者。
  • 大学で土木工学以外の工学、理学、農学、医学、薬学の学科目を修めて卒業した者で、実務経験が4年以上の者。
  • 大学で以外の学科目を修めて卒業した者で、実務経験が5年以上の者。
  • 大学で衛生工学・水道工学の学科目を専攻修了した者で、実務経験1年以上の者。
  • 大学で衛生工学・水道工学以外の学科目を専攻修了した者で、実務経験2年以上の者。
  • 大学院で研究科において、1年以上衛生工学・水道工学に関する課程を専攻し、衛生工学又は水道工学に関する学科目を修めて卒業した者で、実務経験1年以上の者。
  • 大学院で研究科において、1年以上衛生工学・水道工学に関する課程を専攻し、衛生工学又は水道工学に関する学科目以外を修めて卒業した者で、実務経験2年以上の者。
  • 旧制大学で、土木工学(土木科)又はこれに相当する課程を修了した者で、実務経験2年以上の者。
  • 旧制大学で、土木工学以外の工学、理学、農学、医学、薬学課程を修了した者で、実務経験4年以上の者。
  • 旧制大学で、土木工学(土木科)又は工学、理学、農学、医学、薬学課程以外の学科目を修了した者で、実務経験5年以上の者。
  • 短期大学、高等専門学校、旧専門学校において、土木工学(土木科)又はこれに相当する課程を修了した者で、実務経験5年以上の者。
  • 短期大学、高等専門学校、旧専門学校において、土木工学以外の工学、理学、農学、医学、薬学を修了した者で、実務経験6年以上の者。
  • 短期大学、高等専門学校、旧専門学校において、土木工学(土木科)又は工学、理学、農学、医学、薬学以外を修了した者で、実務経験7年以上の者。
  • 高等学校、中等教育学校、旧中等学校において、土木工学(土木科)又はこれに相当する課程を修了した者で、実務経験7年以上の者。
  • 高等学校、中等教育学校、旧中等学校において、土木工学以外の工学、理学、農学、医学、薬学を修了した者で、実務経験8年以上の者。
  • 高等学校、中等教育学校、旧中等学校において、土木工学(土木科)又は工学、理学、農学、医学、薬学以外を修了した者で、実務経験9年以上の者。
  • 施行令第4条の規定により水道の布設工事監督者たる資格を有する者。
  • 10年以上水道に関する技術上の実務に従事した経験を有する者。
  • 技術士法の規定による第二次試験のうち上下水道部門に合格した者(上水道及び工業用水道又は水道環境を選択)であって、1年以上水道に関する技術上の実務に従事した経験 を有する者。


外国の学校は、その教育内容が学校教育法と同程度のものはすべて上記と同様の取扱いをする


受講内容

講習会の講習日数は、学科講習・実務研修ともに、土日祝祭日を除く各15日間です。
講習会の最終日に4科目の学科試験が行われます。


●学科講習(土日祝祭日を除く各15日間)

  • ① 水道行政
  • ② 公衆衛生・衛生管理
  • ③ 水道経営
  • ④ 水道基礎工学概論(水道計画、水道水理学・構造力学、土木材料及び施工法・水道資材、浄水場見学、工場見学)
  • ⑤ 水質管理(水質概論、水源・原水及び浄水処理の水質管理、送配水・給水の水質管理、微生物・生物概論)
  • ⑥ 水道施設管理(水源・取水施設・貯水施設、導・送・配水施設及び漏水防止、機械・電気設備、計装設備、浄水施設、給水装置)


学科講習時は、水道法 施行令・施行規則を含む 、本協会出版の水道施設設計指針(2012年版)及び水道維持管理指針(2016年版)を持参してください。


●学科試験(講習最終日に行われます。)

  • ① 水道行政、水道経営(80分)
  • ② 水道基礎工学概論(80分)
  • ③ 水質管理、公衆衛生、衛生管理(90分)
  • ④ 水道施設管理(90分)

●実務研修(土日祝祭日を除く各15日間)

  • ① 研修オリエンテーション
  • ② 水道事業の概要
  • ③ 取水・導水施設
  • 取水・導水システムの概要
  • 取水導水施設の維持管理
  • 施設見学・実習
  • ④ 浄水施設
  • 浄水システムの概要
  • 浄水施設の維持管理
  • ⑤ 浄水施設(沈澱・ろ過)
  • 沈澱・ろ過システム
  • 沈澱・ろ過施設の運転管理
  • ⑥ 浄水施設(水質管理)
  • 水質管理の概要
  • 水質基準
  • 試験項目・試験方法
  • ⑦ 浄水施設
  • 現場実習
  • ⑧ 電気機械施設・計装設備
  • 電気機械システムの概要
  • 受配電施設の維持管理
  • 各種ポンプの構造と維持管理
  • 計装設備の維持管理
  • ⑨ 電気機械施設・計装設備
  • 現場実習
  • ⑩ 送配水施設(大規模施設)
  • 送配水システムの概要
  • 配水計画
  • 配水池・送水管の維持管理
  • ⑪ 送配水施設(配水管布設工事)
  • 管網計算
  • 工事設計・工程管理
  • 工事監督
  • ⑫ 送配水施設(配水管の維持管理)
  • 配水管の維持管理
  • 漏水防止作業
  • ⑬ 送配水施設
  • 現場実習
  • ⑭ 給水装置
  • 構造材質基準
  • 指定工事店制度
  • 工事手続き
  • メータ
  • 貯水槽水道
  • ⑮ 給水装置
  • 現場実習
  • ⑯ 総括・質疑応答

合格基準

学科試験は、各科目ごとに合格点に達しない場合は不合格となります。


願書申込み受付期間

4月中旬〜6月上旬頃まで


受付締切日前に定員に達した場合は、受付終了となります。


受講日程

●学科講習・学科試験(土日祝祭日を除く各15日間)

□東京

9月下旬〜10月中旬頃までの土日祝祭日を除く15日間

□大阪

9月下旬〜10月中旬頃までの土日祝祭日を除く15日間

□福岡

10月上旬〜下旬頃までの土日祝祭日を除く15日間


●実務研修(土日祝祭日を除く各15日間)

□東京

11月上旬〜3月中旬頃までの土日祝祭日を除く15日間

□大阪

11月中旬〜〜3月中旬頃までの土日祝祭日を除く15日間

□福岡

12月下旬〜3月中旬頃までの土日祝祭日を除く15日間


受講地

東京、大阪、福岡(各会場とも80名)


受講料(税込み)

●学科講習・学科試験(土日祝祭日を除く各15日間)

128,000円


●実務研修(土日祝祭日を除く各15日間)

132,000円


合格発表日

3月中旬頃

講習会の全学科講習に出席し、かつ学科試験に合格し、実務研修の全日程を修了した者で、水道技術管理者として適格であると認められる者に対し、修了証書が交付されます。


受験申込・問合せ

公益社団法人 日本水道協会 研修国際部研修課 03-3364-2462


ホームページ

公益社団法人 日本水道協会

厚生労働省


水道技術管理者に関連する資格

排水設備工事責任技術者