国家資格 和裁技能士

和裁技能士とは?

和裁技能士とは、和裁技術の保存、レベルの向上、後継者の育成のため、日本和裁士会がきものの美しさを作り出す和裁の技術など一定の基準に基づいて認定する資格です。
  名称独占  専門学校卒業で実務経験が免除される国家資格  実務経験なしで受験できる国家資格

その他情報

難易度は? 1級:★★★☆☆(普通)。
2級、3級:★★☆☆☆(やや易しい)。
1級〜3級の近年合計合格率は、53.6%ほど。


【総計】近年の合格率推移
年度 受験者数 合格者数 合格率
令和3年度 220   118   53.6%  
令和2年度 230   142   61.7%  
令和1年度 245   134   54.6%  
30年度 260   159   61.1%  
29年度 299   160   53.5%  

勉強時間は? 勉強時間は1年〜。
和裁養成専門学校などで学ぶことにより、和裁に関する業務(職業)に携わった期間と認められるため、2級ならびに3級に関しては、在学中に取得することが可能。また1級に関しては、通常の実務経験年数より2年短縮しての受験が可能のため、専門学校に通うことが取得への一番の近道です。
学校及び養成機関はこちら
就職は? 和服仕立て屋や呉服店、服リフォーム店、和裁学校などのほか、自宅で和裁教室開校など独立も可能です。自宅で仕事ができ、時間も自由ですが、依頼主(呉服屋や、和裁学校)からもらう賃金が低いうえ(年収300万円未満がほとんど)外国へ仕事が回されている事例も多く相当な実力が無いと収入はさらに厳しくなりそうです。納期に追われて徹夜続きになることもあり、自宅で小遣い稼ぎをする程度と見ていた方が良さそうです。
仕事内容は? 呉服屋や、和裁学校から依頼を受けて、羽織、コート、留袖、振袖などを反物からの柄合わせ、裁断、印付け、仕立て、仕立て直し・仕立て替えなどを行います。

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 資 格 概 要

受験資格

●1級

  1. 7年以上の実務経験者。
  2. 2級合格者で、2年以上の実務経験者。など

学歴経験等により細かく指定されています。
詳しくは実施団体までお問い合わせ下さい。


●2級

  1. 2年以上の実務経験者。
  2. 専門高校・短大・高専・高校専攻科卒業者の指定学科修了者。
  3. 厚生労働大臣指定の専修学校・各種学校卒業者で800H以上修了者など。

●3級

  1. 6ヶ月以上の実務経験者。

必要とされる実務経験の年数は職業訓練歴、学歴等により短縮される場合があります。詳しくは厚生労働省のHPでご確認ください。


試験内容

●1級

□学科(真偽法及び四肢択一法:50題/1時間40分)
  • ① きものの知識
  • ② きものの歴史
  • ③ 色彩学
  • ④ 材料学
  • ⑤ 着付けなど和装全般に関する知識
□実技(7時間30分)
  • (1) あわせ長着の縫製は、表地はちりめん又はりんずの付けさげ(上前に模様合わせのあるもの)であって、両そで、背縫い、わき縫い、下前のおくみ付け等を事前に縫い上げたもの(上前のおくみ付けは試験場で行う)、また、裏地は絹又は交織であって、背縫い(並幅)、わき縫い、おくみ付け等を事前に縫い上げたものを持参し、試験場において、えり付け、まとめ等を行い、あわせ長着を仕立てる。
  • (2) 部分縫いは、表地(検印のあるもの)に色もののしんもす、裏地(検印のあるもの)に白のしんもすを用いて都えりの上前を縫製する。

●2級

□学科(真偽法及び四肢択一法:50題/1時間40分)
  • ① きものの知識
  • ② きものの歴史
  • ③ 色彩学
  • ④ 材料学
  • ⑤ 着付けなどの応用知識
□実技(6時間30分)

表地はちりめん、羽二重又はりんずとし、右そで、おくみ付け等を事前に縫い上げたもの、また、裏地は絹又は交織とし、背縫い、おくみ付け等を事前に縫い上げたものを持参し、試験場において、えり付け、まとめ等を行い、女子用あわせ長着を仕立てる。


●3級

□学科(真偽法:30題/1時間)
  • ① きものの知識
  • ② きものの歴史
  • ③ 色彩学
  • ④ 材料学
  • ⑤ 着付けなどの基礎知識
□実技(3時間30分)

表地は自由、芯地は自由(胴裏の付くものは、裏地自由)とし、身ごろ・立えり(下えり)付けをし、右そでを事前に縫い上げたもの(えり先布の付く場合は、事前にえり先布をえり芯に付けておく)を持参し、試験場において、えり付け、まとめ等を行い、女子用そで無双あわせ長じゅばん又は胴抜き長じゅばんを仕立てる。

※1和裁技能士養成施設


合格基準

以下の条件すべてを満たすことで合格となります。

  • 学科試験:100点満点中、60点以上の得点
  • 実技試験:100点満点中、65点以上の得点

免除(科目等)について

各級により、科目、所持資格などにより、細かく規定されています。
詳しくはこちら(pdf)をご覧下さい。


願書申込み受付期間

10月上旬〜中旬頃まで


試験日程

●学科・・・・1月下旬頃

●実技・・・・1月下旬頃


受験地

北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、富山、石川、福井、山梨、岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄


受験料

●学科:3,100円

●実技:17,900円
(上記は標準金額です。各都道府県において異なる場合があります。)


合格発表日

3月上旬頃


受験申込・問合せ

中央職業能力開発協会 03-6758-2859・03-6758-2861
北海道職業能力開発協会 011-825-2385
青森県職業能力開発協会 017-738-5561
岩手県職業能力開発協会 019-613-4620
宮城県職業能力開発協会 022-271-9260
秋田県職業能力開発協会 018-862-3510
山形県職業能力開発協会 023-644-8562
福島県職業能力開発協会 024-525-8681
茨城県職業能力開発協会 029-221-8647
栃木県職業能力開発協会 028-643-7002
群馬県職業能力開発協会 0270-23-7761
埼玉県職業能力開発協会 048-829-2801
千葉県職業能力開発協会 043-296-1150
東京都職業能力開発協会 03-6631-6050
神奈川県職業能力開発協会 045-633-5420
新潟県職業能力開発協会 025-283-2155
富山県職業能力開発協会 076-432-9883
石川県職業能力開発協会 076-262-9020
福井県職業能力開発協会 0776-27-6360
山梨県職業能力開発協会 055-243-4916
長野県職業能力開発協会 026-234-9050
岐阜県職業能力開発協会 058-322-3677
静岡県職業能力開発協会 054-345-9377
愛知県職業能力開発協会 052-524-2040
三重県職業能力開発協会 059-228-2732
滋賀県職業能力開発協会 077-533-0850
京都府職業能力開発協会 075-642-5075
大阪府職業能力開発協会 06-6534-7510
兵庫県職業能力開発協会 078-371-2091
奈良県職業能力開発協会 0742-24-4127
和歌山県職業能力開発協会 073-425-4555
鳥取県職業能力開発協会 0857-22-3494
島根県職業能力開発協会 0852-23-1755
岡山県職業能力開発協会 086-225-1546
広島県職業能力開発協会 082-245-4020
山口県職業能力開発協会 083-922-8646
徳島県職業能力開発協会 088-662-5366
香川県職業能力開発協会 087-882-2854
愛媛県職業能力開発協会 089-993-7301
高知県職業能力開発協会 088-846-2300
福岡県職業能力開発協会 092-671-1238
佐賀県職業能力開発協会 0952-24-6408
長崎県職業能力開発協会 095-894-9971
熊本県職業能力開発協会 096-285-5818
大分県職業能力開発協会 097-542-3651
宮崎県職業能力開発協会 0985-58-1570
鹿児島県職業能力開発協会 099-226-3240
沖縄県職業能力開発協会 098-862-4278


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