公的資格 港湾潜水技士

港湾潜水技士とは?

港湾潜水技士とは、港湾工事等において、潜水作業中に必要な精度と安全に完成するために必要な専門的知識と技術力の水準を審査し認定する資格です。国土交通省が公募した「公共工事に関する調査及び設計等の品質確保に資する技術者資格登録」に登録申請を行い、平成28年4月1日から、港湾潜水技士1級、2級、3級について、登録資格として認定されています。
3名従事させるためには、1級認定を受けている港湾潜水技士を常時1名置き、潜水計画・安全管理を含めた潜水作業全般の管理を行う必要があります。
また、無級者(無資格)は、一級港湾潜水技士又は二級港湾潜水技士の指揮のもとでなければ潜水作業に従事することができません。ただし、作業経歴書を監督職員に提出し、三級港湾潜水技士と同等以上の能力を有する者として承諾を得た者は除きます。

その他情報

難易度は? 1級:★★★☆☆(普通)。
2級、3級:★★☆☆☆(やや易しい)。
近年合格率は、
1級:96.2%
2級:94.9%
3級:100.0%ほど。
試験自体は難しくありませんが、取得するまでの実務経験期間が長いため難易度を上げています。
試験前日には講習会が行われています。
就職は? 海洋調査、海洋土木系企業。海洋横断の建設現場など。有資格者の数が限られている上、高齢化により離職者が増加する中で、これを補い得るだけの若手後継者の確保が困難な現状にあるのでニーズはかなり高い。就・転職にも大変有利ですが、事故のリスクもあります。
仕事内容は? 防波堤や岸壁、護岸構造物等、海上空港などにおいて、港湾工事作業、水中作業、作業方法の決定、作業関係者との連絡・調整、潜水士等の配置及び潜水作業の指揮、指揮者及び潜水士等に対する指導又は監督、合図者の指名・合図の統一、潜水作業全般の安全管理、異常時等における措置、高圧下での事故防止指導などを行います。 防波堤や岸壁、護岸構造物等、海上空港では護岸滑走路にもなる鋼構造物等

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 資 格 概 要

受験資格

●1級

2級合格後、潜水実務経験3年以上の者。


●2級

3級合格後、潜水実務経験3年以上の者または、潜水士免許取得後、潜水実務経験6年以上の者。


●3級

  1. 潜水士免許取得後、潜水実務経験3年以上の者。
  2. 高等学校潜水技術検定1級取得後、潜水実務経験1年以上の者。
  3. 高等学校潜水技術検定2級取得後、潜水実務経験2年以上の者。


3級特例として、下記の高等学校指定学科の卒業生に限り、潜水士免許取得後、潜水実務経験1年以上の者が受検できます。

  • ① 岩手県立種市高等学校海洋開発科
  • ② 水産、海洋高等学校(以下記載)の卒業者においては、「海洋環境」及び「総合実習において工業系潜水実習」の科目を履修し、かつ高等学校潜水技術検定1級を取得していること。
  • 北海道小樽水産高等学校
  • 青森県立八戸水産高等学校
  • 岩手県立高田高等学校
  • 宮城県立水産高等学校
  • 秋田県立男鹿海洋高等学校
  • 山形県立加茂水産高等学校
  • 福島県立小名浜海星高等学校
  • 茨城県立海洋高等学校
  • 東京都立大島海洋国際高等学校
  • 新潟県立海洋高等学校
  • 富山県立滑川高等学校
  • 静岡県立焼津水産高等学校
  • 愛知県立三谷水産高等学校
  • 京都府立海洋高等学校
  • 山口県立大津緑洋高等学校
  • 福岡県立水産高等学校
  • 鹿児島県立鹿児島水産高等学校
  • 沖縄県立沖縄水産高等学校

試験内容

●1級

□学科
  • ① 港湾施工法の全般、作業計画と工程管理に関するもの。
  • ② 潜水作業安全管理と災害防止に関するもの。
  • ③ 潜水時間管理に関するもの。
  • ④ 維持・管理に関するもの。
□机上実技
  • ① 断面図の作成、数量計算、施工計画の作成。
  • ② 潜水時間管理、潜水作業における安全管理及び施工管理の事項。
□口述
  • ① 面談による潜水経験の確認等

●2級

□学科
  • ① 港湾施工法一般として(港湾施工法の知識、気象・海象の知識、関連法令の知識、安全潜水の知識)
  • ② 作業知識として(港湾構造物基礎作業、港湾構造物据付作業、水中コンクリート作業、水中掘削作業、水中用切断作業、水中測量調査作業、水中探査作業及び維持・管理作業に関する知識)
□水中及び陸上実技
  • ① 水中及び陸上における港湾潜水作業の基礎(水中の実技は、フーカー式及びスクーバ式で行う。)
□口述
  • ① 面談による潜水経験の確認等

●3級

□学科
  • ① 港湾施工法一般として(港湾施工法の知識、気象・海象の知識、関連法令の知識、安全潜水の知識)
  • ② 作業知識として(港湾構造物基礎作業、港湾構造物据付作業、水中コンクリート作業、水中掘削作業、水中用切断作業、水中測量調査作業、水中探査作業及び維持・管理作業に関する知識)
□水中及び陸上実技
  • ① 水中及び陸上における港湾潜水作業の基礎(水中の実技は、フーカー式及びスクーバ式で行う。)
□口述
  • ① 面談による潜水経験の確認等

合格基準

各級とも不明


願書申込み受付期間

7月上旬〜8月上旬頃まで
(願書代500円+送料が別途必要になります。)


試験日程

9月下旬頃


受験地

東京、千葉、神戸、大阪、福岡、函館


受験料(税込み)

●1級

25,000円


●2級

35,000円


●3級

35,000円


合格発表日

10月下旬頃


合格後の更新について

港湾潜水技士資格の有効期間は、試験合格発表日あるいは前回受講した資格更新講習会の翌日から5年間です。更新するためには、有効期間最終日の1年前から受講可能な資格更新講習会を受講する必要があります。
資格更新講習会の開催予定については、こちらをご覧下さい。

所定の期間内の資格更新講習会の受講が確認されない場合、失効とみなされます。
ただし、失効後1年間は、申し込みだけで通常の資格更新講習会を受講できます。受講後は、直ちに資格の失効が取り消され、有効期間最終日翌日にさかのぼって5年間が新たな有効期限となります。
失効後1年を超えて更新講習を受講する場合は、失効更新講習の受講手続き申請が必要となり、失効講習受講を受講することで新たに受講日の翌日から5年間資格有効となります。

□更新講習会受講料

会員:5,000円
非会員:10,000円

□手帳発行料

会員:3,000円
非会員:6,000円


経過措置について

平成28年4月1日からの新たな登録制度の対応になっているため、以下の経過措置が行われています。

  1. 令和3年3月31日までは、失効後1年を超えていても、失効更新講習とはせずに通常の更新講習手続きで受講でき、かつ、失効後1年以内に受講した場合の取り扱いとする。(失効期間は記録されない。)
  2. 平成28年4月1日において既に有効期間を過ぎている場合であっても平成29年3月31日まで有効期間を延長するとともに、上記1.の取り扱いの対象とする。
  3. 平成23年4月1日以降に資格を取得したか、あるいは講習を受講している場合は、資格取得日翌日もしくは講習受講日翌日から5年間と平成29年3月31日の遅い方を有効期限とするとともに、上記1.の取り扱いの対象とする。

受験申込・問合せ

一般社団法人 日本高気圧環境・潜水医学会 03-6858-0103 問い合わせフォーム
北海道支部 011-709-8842
東北支部 022-302-6760
関東支部 03-6858-0105
北陸支部 025-250-6135
中部支部 052-654-2270
近畿中国四国支部 078-242-8581
九州支部 092-409-1755
沖縄支部 098-917-0061


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