国家資格 キャリアコンサルタント試験

キャリアコンサルタント試験とは?

キャリアコンサルタント試験とは、2016年4月1日、法律の改正により、新たに創設された国家資格。優れたキャリアコンサルティング技能・知識のレベルの到達度を証明する資格であるのに対し、キャリアコンサルタントは、一定のキャリアコンサルティング技能を有したうえで、法律に則って守秘義務を守り、継続的に技能・知識を学習・研鑽している専門家であることを証明する資格です。
キャリアコンサルタント資格が創設されたことにより、これまで「標準レベル」とされていた GCDFキャリアカウンセラーやCDAといった民間資格は、現在は全てこの国家資格キャリアコンサルタントに集約されています。GCDFや、CDAを取得するには、キャリアコンサルティング協会が行うプログラムに参加し、国家試験キャリアコンサルタントをした後に登録する流れになっていてます。
名称独占資格であり、学科試験と実技試験の両方に合格し、キャリアコンサルタント名簿に登録することにより「キャリアコンサルタント」として名乗ることができます。
キャリアコンサルティング技能士と比較して、いずれのレベルも、国家資格キャリアコンサルタントに求められるレベルよりもキャリアコンサルティング技能士が上位に位置づけられています。
  名称独占  実務経験なしで受験できる国家資格  登録が必要な国家資格  更新が必要な資格  インターネットで申し込める資格  受験料がクレジットカード払いできる資格

その他情報

難易度は? ★★★☆☆(普通)。
近年合格率は、
●キャリアコンサルティング協議会
学科:82.2%、実技:65.3%、学科・実技試験同時受験者:59.3%ほど。
●JCDA
学科:65.5%、実技:62.2%、学科・実技試験同時受験者:50.7%


【学科】近年の合格率推移
年度 受験者数 合格者数 合格率
令和6年度
7月(26回)
5,002   3,274   65.5%  
令和6年度
3月(25回)
5,698   3,627   63.7%  
令和5年度
11月(24回)
4,268   2,244   52.6%  
令和5年度
7月(23回)
3,812   3,188   83.6%  
令和5年度
3月(22回)
4,797   3,943   82.2%  

【実技】近年の合格率推移
年度 受験者数 合格者数 合格率
令和6年度
7月(26回)
4,741   2,948   62.2%  
令和6年度
3月(25回)
5,501   3,660   66.5%  
令和5年度
11月(24回)
5,064   3,313   65.4%  
令和5年度
7月(23回)
4,532   2,855   63.0%  
令和5年度
3月(22回)
5,101   3,295   64.6%  

勉強時間は? 学科試験の勉強時間の目安は100〜200時間位は必要です。実技試験は、厚生労働大臣認可の「キャリアコンサルタント養成講座」のカリキュラム(150時間)でしっかりと勉強することで合格する事ができると思います。
就職は? 企業の人事担当者、人材紹介企業、人材派遣企業、大学のキャリアセンター、公的就業支援機関、ひきこもり、不登校者などの民間支援団体・NPOなど活躍の場は幅広く、リストラや離職率の増加などでキャリアコンサルタントの需要は多くなっていますが、非正規での雇用が多く正社員での採用は多いとは言えない。また、独立し企業などからの委託でカウンセリングを行ったり、公演活動等を行っている方もいます。
仕事内容は? 相談者の希望するキャリアを実現するための支援を行う仕事です。詳しくは、適性をもとに相談者に合った仕事探し、スキルアップの方法、就職支援や進路相談、キャリア形成の指導などを行います。

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 資 格 概 要

受験資格

  • 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した方
  • 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する方
  • 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した方

試験内容

●学科試験(四肢択一:50問/100分)

□キャリアコンサルティングの社会的意義
  • ① 社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解
  • ② キャリアコンサルティングの役割の理解
□キャリアコンサルティングを行うために必要な知識
  • ① キャリアに関する理論
  • ② カウンセリングに関する理論
  • ③ 職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識
  • ④ 企業におけるキャリア形成支援の知識
  • ⑤ 労働市場の知識
  • ⑥ 労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識
  • ⑦ 学校教育制度及びキャリア教育の知識
  • ⑧ メンタルヘルスの知識
  • ⑨ 中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識
  • ⑩ 人生の転機の知識
  • ⑪ 個人の多様な特性の知識
□キャリアコンサルティングを行うために必要な技能
  • ① 基本的な技能
  • カウンセリングの技能
  • グループアプローチの技能
  • キャリアシート(法第15条の4第1項に規定する職務経歴等記録書を含む。)の作成指導及び活用の技能
  • 相談過程全体の進行の管理に関する技能
  • ② 相談過程において必要な技能
  • 相談場面の設定
    (物理的環境の整備、心理的な親和関係(ラポール)の形成、キャリア形成及びキャリアコンサルティングに係る理解の促進、相談の目標、範囲等の明確化)
  • 自己理解の支援(自己理解への支援、アセスメント・スキル)
  • 仕事の理解の支援
  • 自己啓発の支援
  • 意思決定の支援(キャリア・プランの作成支援、具体的な目標設定への支援、能力開発に関する支援)
  • 方策の実行の支援(相談者に対する動機づけ、方策の実行のマネジメント)
  • 新たな仕事への適応の支援
  • 相談過程の総括(適正な時期における相談の終了、相談過程の評価)
□キャリアコンサルタントの倫理と行動
  • ① キャリア形成及びキャリアコンサルティングに関する教育並びに普及活動
  • ② 環境への働きかけの認識及び実践
  • ③ ネットワークの認識及び実践
  • ネットワークの重要性の認識及び形成
  • 専門機関への紹介及び専門家への照会
  • ④ 自己研鑽及びキャリアコンサルティングに関する指導を受ける必要性の認識
  • 自己研鑽
  • スーパービジョン
  • ⑤ キャリアコンサルタントとしての倫理と姿勢
  • 活動範囲・限界の理解
  • 守秘義務の遵守
  • 倫理規定の厳守
  • キャリアコンサルタントとしての姿勢

●実技試験(論述)(記述式解答:事例記録を読み、設問に解答する/50分)
●実技試験(面接)(ロールプレイ:受験者がキャリアコンサルタント役となり、キャリアコンサルティングを行う/ロールプレイ15分、口頭試問5分)

□キャリアコンサルティングを行うために必要な技能
  • ① 基本的技能
  • カウンセリングの技能
  • グループアプローチの技能
  • キャリアシートの作成指導及び活用の技能
  • 相談過程全体の進行の管理に関する技能
  • ② 相談過程において必要な技能
  • 相談場面の設定
  • 自己理解への支援
  • 仕事理解への支援
  • 自己啓発の支援
  • 意思決定の支援
  • 方策の実行の支援
  • 新たな仕事への適応の支援
  • 相談過程の総括

☆日本キャリア開発協会(JCDA)の過去問はこちら

☆キャリアコンサルティング協議会の過去問はこちら(JCDA)



合格基準

●日本キャリア開発協会(JCDA)

□学科試験

100点満点で70点以上の得点

□実技(論述)試験

150点満点で90点以上の得点
。 ただし論述試験の満点の40%以上、かつ面接試験の評価区分の中の「主訴・問題の把握」「具体的展開」「傾聴」のいずれにおいても満点の40%以上の得点が必要


●キャリアコンサルティング協議会

□学科試験

100点満点(2点×50問)で70点以上の得点

□実技(論述)試験

150点満点で90点以上の得点
但し、論述は配点の40%以上の得点、かつ面接は評価区分「態度」「展開」「自己評価」ごとに満点の40%以上の得点が必要


免除(科目等)について

下記に該当する方は、キャリアコンサルタント試験で該当する試験が免除されます。

  • キャリアコンサルタント学科試験又は実技試験においてどちらか片方の合格者は、合格している試験が免除されます。(有効期限はありません。)
  • 技能検定キャリアコンサルティング職種の1級又は2級の学科試験、実技試験のどちらか片方の合格者は、キャリアコンサルタント試験の対応する試験が免除されます。
  • 平成28年3月までに、キャリアコンサルタント試験と同等以上のものであって厚生労働大臣が指定する試験(平成28年3月まで実施されていたキャリア・コンサルタント能力評価試験等)に片合格した方等は、キャリアコンサルタント試験についても対応する試験の合格者とみなされ、対応する試験が免除されます(平成28年4月から5年間有効)。

願書申込み受付期間

  • ① 12月中旬〜翌年1月上旬頃まで
  • ② 4月上旬〜下旬頃まで
  • ③ 8月中旬〜9月上旬頃まで

※実施団体ごと追加日程等で多少異なります。


試験日程

□学科試験+実技(論述)試験
  • ① 3月上旬
  • ② 6月下旬
  • ③ 11月上旬頃
□実技(論述)試験
  • ① 3月中旬(下旬)
  • ② 7月上旬(中旬)
  • ③ 11月上旬(中旬)頃

※実施団体ごと追加日程等で多少異なります。


受験地

●日本キャリア開発協会(JCDA)

□学科試験+実技(論述)試験

札幌、仙台、東京、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、沖縄

□実技(論述)試験

札幌、仙台、東京、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、沖縄


●キャリアコンサルティング協議会

□学科試験+実技(論述)試験

札幌、東京、名古屋、大阪、福岡、広島、沖縄

□実技(論述)試験

札幌、東京、名古屋、大阪、福岡、広島、沖縄、神奈川(横浜)、埼玉(大宮)、兵庫(神戸)


受験料(税込み)

□学科試験

8,900円


□実技(論述)試験

29,900円


合格発表日

  • ① 4月中旬頃
  • ② 8月中旬頃
  • ③ 12月中旬頃

キャリアコンサルタントの登録手続等はこちらをご覧下さい。

登録手数料:8,000円(別途、登録免許税9,000円が課税されます。)
登録証の再交付又は訂正:2,000円


合格後の更新について

キャリアコンサルタント登録の有効期間は5年間です。
登録を継続するためには5年ごとに以下の厚生労働大臣の指定を受けたA及びBを受講する必要があります。

  • (A) キャリアコンサルティングを適正に実施するために必要な知識の維持を図るための講習につき8時間以上
  • (B) キャリアコンサルティングを適正に実施するために必要な技能の維持を図るための講習につき30時間以上

ただし、技能検定キャリアコンサルティング職種1級に合格したキャリアコンサルタントからキャリアコンサルティングの実務に関する指導を受けた時間又はキャリアコンサルティングの実務に従事した時間については、10時間以内に限り上記B(技能)の講習を受けたこととみなされます。

その他、キャリアコンサルタントとして登録後に技能検定キャリアコンサルティング職種(1級・2級)に合格した方は、合格後5年以内に行う更新において必要となる上記A(知識)及びB(技能)の講習が免除されます。詳細についてはこちら

また、技能検定キャリアコンサルティング職種1級を所持している方は、上記B(技能)の講習が免除されます。

その他につきましては、こちらをご覧下さい。


受験申込・問合せ

日本キャリア開発協会(JCDA) キャリアコンサルタント試験 受験サポートセンター 03-5209-0553

キャリアコンサルティング協議会 03-5402-4688


ホームページ

日本キャリア開発協会(JCDA)

キャリアコンサルティング協議会


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