臨床心理士
臨床心理士とは?
臨床心理学の知識や技術を用いて心理的な問題を取り扱う「心の専門家」を認定する資格です。心の奥底に深く関わる職業なので、資格取得後も5年ごとの資格更新審査と研修や研究が義務づけられています。現在民間資格ですが、国家資格とする方向で調整に入っているようです。国家資格になるとすれば、ニーズも増えることが予想されますので、受験資格に合致するなら今のうちに取得しておいた方が良いかもしれません。公認心理師法案に関する要望文書が送付されました。
資格更新システム(5年ごと)があり、所定の教育研修機会における心理臨床活動や研修の成果をポイントに換算して、5年間のうちに15ポイント以上取得することにより、継続的に臨床心理士として登録されます。
その他情報
難易度は? | : | ★★☆☆☆(やや易しい)。 専門の学校などで勉強し受験していますが、近年合格率は、64.8%ほど。 |
就職は? | : | 病院の精神科や心療内科、児童相談所、学校のカウンセラー、矯正機関など。取得者は高度な知識と技術を持つエキスパートとして、高く評価されているので、就・転職にはとても有効な資格です。 |
仕事内容は? | : | 面接・観察・種々の心理テスト(遊戯療法、箱庭療法、芸術療法、夢分析、家族療法、精神分析、行動療法、動作法など)を用いて、心の問題改善に向けて援助を行います。 |
資 格 概 要
受験資格
- 本協会が認可する第1種指定大学院(修了後の心理臨床経験不要)を修了し、受験資格取得のための所定条件を充足している者
(「新1種指定校」という) - 本協会が認可する第1種指定大学院を修了し、修了後1年以上の心理臨床経験を含む受験資格取得のための所定条件を充足している者
(「旧1種指定校」という) - 本協会が認可する第2種指定大学院を修了し、修了後1年以上の心理臨床経験を含む受験資格取得のための所定条件を充足している者
(「新2種指定校」という) - 本協会が認可する第2種指定大学院を修了し、修了後2年以上の心理臨床経験を含む受験資格取得のための所定条件を充足している者
(「旧2種指定校」という) - 学校教育法に基づく大学院において、臨床心理学またはそれに準ずる心理臨床に関する分野を専攻する専門職学位課程を修了した者
(「専門職大学院」という) - 諸外国で上記1. または3. のいずれかと同等以上の教育歴および日本国内における2年以上の心理臨床経験を有する者
- 医師免許取得者で、取得後2年以上の心理臨床経験を有する者
※
臨床心理士受験資格に関する指定大学院、専門職大学院一覧はこちらをご覧下さい。
「心理臨床経験」とは、教育相談機関、病院等の医療施設、心理相談機関等で心理臨床に関する従業者(心理相談員、カウンセラー等)としての勤務経験を基準としています。 なお、有給を原則とするので「ボランティア」「研修員」等は認められません。
試験内容
●1次試験
□筆記試験(多肢選択式:100題/2時間30分)
- ① 心理学の基礎知識
- ② 臨床心理士の基本業務(臨床心理査定・臨床心理面接・臨床心理的地域援助・それらの研究調査)の専門知識
- ③ 臨床心理士に関する倫理・法律等の基礎知識
- ④ 心理士の基本的な姿勢や態度
□論述試験試験(小論文/1時間30分)
- ① 心理臨床に関する1題のテーマについて、1,001字以上1,200字以内の論述記載
●2次試験(口述面接試験)
1次試験合格者のみ。
- ① 専門知識
- ② 技術の習得度
- ③ 臨床心理士としての基本的な姿勢・態度
- ④ 専門家として最低限備えておくべき人間関係能力の実際
願書申込み受付期間
6月下旬〜8月上旬頃まで
試験日程
●1次試験(筆記試験)・・・・10月中旬頃
●2次試験(口述面接試験)・・・・11月中旬頃
受験地
東京
受験料
30,000円(臨床心理士受験のための申請書類:1,500円別途)
合格発表日
12月下旬頃
認定料:50,000円
合格後の更新について
臨床心理士の有効期間は5年間です。
更新するためには、所定の教育研修機会における心理臨床活動や、研修を受け、5年間で15ポイント以上取得することで継続することが可能です。
ポイント取得に関しては、
・協会が主催する研修会
・日本臨床心理士会や各都道府県単位の臨床心理士会が主催する研修会
のいずれかを含む3群にわたってポイントを取得する必要があります。
上記の活動や研修等での報告(参加証明書、参加章、領収証が必要)をしなかった場合は、特別な理由(長期海外留学、出産・育児等)を除き、登録の一時停止または抹消等の措置がとられます。
詳しくは、臨床心理士資格更新制度をご覧下さい。
受験申込・問合せ
公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会 03-3817-0020