国家資格 精神保健福祉士

精神保健福祉士とは?

1997年に誕生した精神病院や医療機関で、精神障害者の社会復帰を相談援助する精神ソーシャルワーカーです。
  名称独占  実務経験なしで受験できる国家資格  登録が必要な資格  身体上の障害等に係る特別措置がある資格

その他情報

難易度は? ★★☆☆☆(やや易しい)。
近年合格率は、70.4%ほど。


近年の合格率推移
年度 受験者数 合格者数 合格率
令和5年度 6,978   4,911   70.4%  
令和4年度 7,024   4,996   71.1%  
令和3年度 6,502   4,267   65.6%  
令和2年度 6,165   3,955   64.2%  
令和1年度 6,633   4,119   62.1%  

就職は? 精神病院や精神保健福祉センターなどの医療機関や社会復帰施設
仕事内容は? 精神障害者の保健や福祉に関する専門知識・技術をもって、精神障害者の入退院に関する相談に応じたり、日常生活適応のために必要なトレーニングや社会参加に向けての支援活動を通して、訓練・指導を行い、その人らしいライフスタイルの獲得などの指導を行います。

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 資 格 概 要

受験資格

  1. 4年制の福祉系大学などにおいて、指定科目を修めて卒業した者(受験する年の3月31日までに卒業見込みの者を含む。)
  2. 福祉系で2年制(又は3年制)短期大学等などにおいて指定科目を修めて卒業し、指定施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事した者(受験する年の3月31日までに従事する見込みの者を含む)
  3. 福祉系で4年制の大学などにおいて基礎科目を修めて卒業し、短期養成施設等において6ヶ月以上履修した者。
  4. 福祉系で2年制(又は3年制)短期大学等などにおいて基礎科目を修めて卒業し、指定施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事し、短期養成施設等において6ヶ月以上履修した者。
  5. 社会福祉士登録者で、短期養成施設等において6ヶ月以上履修した者。
  6. 4年制一般大学などを卒業し、一般養成施設等で1年以上履修した者。
  7. 3年制一般短期大学等などを卒業し、指定施設において1年以上相談援助の業務に従事し、一般養成施設等で1年以上履修した者。
  8. 2年制一般短期大学等などを卒業し、指定施設において2年以上相談援助の業務に従事し、一般養成施設等で1年以上履修した者。
  9. 4年以上相談援助の業務に従事し、一般養成施設等で1年以上履修した者。

試験内容

五肢択一を基本とする多肢選択形式:163問/275分

□精神疾患とその治療
  • ① 精神疾患総論
  • ② 精神疾患の治療
  • ③ 精神科医療機関の治療構造及び専門病棟
  • ④ 精神科治療における人権擁護
  • ⑤ 精神科病院におけるチーム医療と精神保健福祉士の役割
  • ⑥ 精神医療と福祉及び関連機関との間における連携の重要性

□精神保健の課題と支援
  • ① 精神の健康と、精神の健康に関連する要因及び精神保健の概要
  • ② 精神保健の視点から見た家族の課題とアプローチ
  • ③ 精神保健の視点から見た学校教育の課題とアプローチ
  • ④ 精神保健の視点から見た勤労者の課題とアプローチ
  • ⑤ 精神保健の視点から見た現代社会の課題とアプローチ
  • ⑥ 精神保健に関する対策と精神保健福祉士の役割
  • ⑦ 地域精神保健に関する諸活動と精神保健に関する偏見・差別等の課題
  • ⑧ 精神保健に関する専門職種
  • ⑨ 諸外国の精神保健活動の現状及び対策

□精神保健福祉相談援助の基盤
  • ① 精神保健福祉士の役割と意義
  • ② 社会福祉士の役割と意義
  • ③ 相談援助の概念と範囲
  • ④ 相談援助の理念
  • ⑤ 精神保健福祉士が行なう相談援助活動の対象と相談援助の基本的考え方
  • ⑥ 相談援助に係わる専門職(精神科病院、精神科診療所を含む)の概念と範囲
  • ⑦ 精神障害者の相談援助における権利擁護の意義と範囲
  • ⑧ 精神保健福祉活動における総合的かつ包括的な援助と多職種連携(チームアプローチ含む)の意義と内容

□精神保健福祉の理論と相談援助の展開
  • ① 精神保健医療福祉の歴史と動向義
  • ② 精神障害者に対する支援の基本的な考え方と必要な知識
  • ③ 精神科リハビリテーションの概念と構成
  • ④ 精神科リハビリテーションのプロセス
  • ⑤ 医療機関における精神科リハビリテーション(精神科専門療法を含む。)の展開とチーム医療における精神保健福祉士の役割
  • ⑥ 相談援助の過程及び対象者との援助関係
  • ⑦ 相談援助活動のための面接技術
  • ⑧ 相談援助活動の展開
  • ⑨ 家族調整・支援の実際と事例分析
  • ⑩ スーパービジョンとコンサルテーション
  • ⑪ 地域移行・地域定着支援の対象及び支援体制
  • ⑫ 地域を基盤にした相談援助の主体と対象
  • ⑬ 地域を基盤にしたリハビリテーションの基本的考え方
  • ⑭ 精神障害者のケアマネジメント
  • ⑮ 地域を基盤にした支援とネットワーキング
  • ⑯ 地域生活を支援する包括的な支援

□精神保健福祉に関する制度とサービス
  • ① 精神保健福祉法の意義と内容
  • ② 精神障害者の福祉制度の概要と福祉サービス
  • ③ 精神障害者に関連する社会保障制度の概要
  • ④ 相談援助に係わる組織、団体、関係機関及び専門職や地域住民との協働
  • ⑤ 更生保護制度の概要と精神障害者福祉との関係
  • ⑥ 更生保護制度における関係機関や団体との連携
  • ⑦ 医療観察法の概要
  • ⑧ 医療観察法における精神保健福祉士の専門性と役割
  • ⑨ 社会資源の調整・開発に係わる社会調査の意義、目的、倫理、方法及び活用

□精神障害者の生活支援システム
  • ① 精神障害者の概念
  • ② 精神障害者の生活の実際
  • ③ 精神障害者の生活と人権
  • ④ 精神障害者の居住支援
  • ⑤ 精神障害者の就労支援
  • ⑥ 精神障害者の生活支援システムの実際
  • ⑦ 市町村における相談援助
  • ⑧ その他の行政機関における相談援助

□人体の構造と機能及び疾病
  • ① 現代社会の理解
  • ② 心身機能と身体構造の概要
  • ③ 国際生活機能分類(ICF)の基本的考え方と概要
  • ④ 健康の捉え方
  • ⑤ 疾病と障害の概要
  • ⑥ リハビリテーションの概要

□心理学理論と心理的支援
  • ① 人の心理学的理解
  • ② 人の成長・発達と心理
  • ③ 日常生活と心の健康
  • ④ 心理的支援の方法と実際

□社会理論と社会システム
  • ① 現代社会の理解
  • ② 生活の理解
  • ③ 人と社会の関係
  • ④ 社会問題の理解

□現代社会と福祉
  • ① 現代社会における福祉制度と福祉政策
  • ② 福祉の原理をめぐる理論と哲学
  • ③ 福祉制度の発達過程
  • ④ 福祉政策におけるニーズと資源
  • ⑤ 福祉政策の課題
  • ⑥ 祉政策の構成要素
  • ⑦ 福祉政策と関連政策
  • ⑧ 相談援助活動と福祉政策の関係

□地域福祉の理論と方法
  • ① 地域福祉の基本的考え方
  • ② 地域福祉の主体と対象
  • ③ 地域福祉に係る組織、団体及び専門職や地域住民
  • ④ 地域福祉の推進方法

□福祉行財政と福祉計画
  • ① 福祉行政の実施体制
  • ② 福祉行財政の動向
  • ③ 福祉計画の意義と目的
  • ④ 福祉計画の主体と方法
  • ⑤ 福祉計画の実際

□社会保障
  • ① 現代社会における社会保障制度の課題
  • ② 社会保障の概念や対象及びその理念
  • ③ 社会保障の財源と費用
  • ④ 社会保険と社会扶助の関係
  • ⑤ 公的保険制度と民間保険制度の関係
  • ⑥ 社会保障制度の体系
  • ⑦ 年金保険制度の具体的内容
  • ⑧ 医療保険制度の具体的内容
  • ⑨ 諸外国における社会保障制度の概要

□障害者に対する支援と障害者自立支援制度
  • ① 障害者の生活実態とこれを取り巻く社会情勢、福祉・介護需要
  • ② 障害者福祉制度の発展過程
  • ③ 障害者自立支援法
  • ④ 障害者自立支援法における組織及び団体の役割と実際
  • ⑤ 障害者自立支援法における専門職の役割と実際
  • ⑥ 障害者自立支援法における多職種連携、ネットワーキングと実際
  • ⑦ 相談支援事業所の役割と実際
  • ⑧ 身体障害者福祉法
  • ⑨ 知的障害者福祉法
  • ⑩ 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律
  • ⑪ 児童福祉法
  • ⑫ 発達障害者支援法
  • ⑬ 障害者基本法
  • ⑭ 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律
  • ⑮ 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行なった者の医療・観察等に関する法律
  • ⑯ 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行なった者の医療・観察等に関する法律
  • ⑰ 障害者の雇用の促進等に関する法律

□低所得者に対する支援と生活保護制度
  • ① 低所得階層の生活実態とこれを取り巻く社会情勢、福祉需要と実際
  • ② 生活保護制度
  • ③ 生活保護制度における組織及び団体の役割と実際
  • ④ 生活保護制度における専門職の役割と実際
  • ⑤ 生活保護制度における多職種連携、ネットワーキングと実際、団体の役割と実際
  • ⑥ 福祉事務所の役割と実際
  • ⑦ 自立支援プログラムの意義と実際
  • ⑧ 低所得者対策
  • ⑨ 低所得者への住宅政策
  • ⑩ ホームレス対策

□保健医療サービス
  • ① 医療保険制度
  • ② 診療報酬
  • ③ 保健医療サービスの概要
  • ④ 保健医療サービスにおける専門職の役割と実際
  • ⑤ 保健医療サービス関係者との連携と実際

□権利擁護と成年後見制度
  • ① 相談援助活動と法(日本国憲法の基本原理、民法・行政法の理解を含む。)との関わり
  • ② 成年後見制度
  • ③ 日常生活自立支援事業
  • ④ 成年後見制度利用支援事業
  • ⑤ 権利擁護に係る組織、団体の役割と実際
  • ⑥ 権利擁護活動の実際

☆こんな問題が出ます



合格基準

次の2つの条件を満たした者を合格者とする。

  1. 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
  2. 1.を満たした者のうち、試験科目16科目群(ただし、(注意2)に該当する者にあっては、5科目群。)の各科目群すべてにおいて得点があった者。
  • [1] 精神疾患とその治療
  • [2] 精神保健の課題と支援
  • [3] 精神保健福祉相談援助の基盤
  • [4] 精神保健福祉の理論と相談援助の展開
  • [5] 精神保健福祉に関する制度とサービス、精神障害者の生活支援システム
  • [6] 人体の構造と機能及び疾病
  • [7] 心理学理論と心理的支援
  • [8] 社会理論と社会システム
  • [9] 現代社会と福祉
  • [10] 地域福祉の理論と方法
  • [11] 福祉行財政と福祉計画
  • [12] 社会保障
  • [13] 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
  • [14] 低所得者に対する支援と生活保護制度
  • [15] 保健医療サービス
  • [16] 権利擁護と成年後見制度
  • (注1) 配点は、1問1点の163点満点である。
  • (注2) 精神保健福祉士法施行規則第6条の規定による試験科目の一部免除を受けた受験者にあっては、配点は、1問1点の80点満点である。

免除(科目等)について

社会福祉士の登録を行なった方(または登録申請中の方)は、申請により、社会福祉士試験との共通科目である以下の共通科目が免除されます。

  • 人体の構造と機能及び疾病
  • 心理学理論と心理的支援
  • 社会理論と社会システム
  • 現代社会と福祉
  • 地域福祉の理論と方法
  • 福祉行財政と福祉計画
  • 社会保障
  • 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
  • 低所得者に対する支援と生活保護制度
  • 保健医療サービス
  • 権利擁護と成年後見制度

身体上の障害等に係る特別措置について

身体に障害のある方等(不安障害等により、受験環境の配慮を希望する方を含む)については、受験申し込み前に、試験センターにFAX(03-3486-7527)または、電話で、「身体に障害のある方などの受験場の配慮申請書」を請求し、受験申し込み期間内に、身体障害者手帳の写し、医師の診断書などを申し込みと別に提出します。障害の種類及び程度に応じて、受験申込者からの申請により、点字試験問題、拡大文字試験問題、チェック解答用紙等による試験、試験時間の延長、手話通訳者の付与等、受験上の配慮が行われます。


願書申込み受付期間

9月上旬〜10月上旬頃まで


試験日程

2月上旬頃の2日間


受験地

北海道、宮城、東京、愛知、大阪、広島、福岡


受験料

24,140円(共通科目免除者は18,820円)
社会福祉士と同時受験・・・・36,360円


合格発表日

3月中旬頃


受験申込・問合せ

公益財団法人 社会福祉進行・試験センター試験室 03-3486-7559


ホームページ

公益財団法人 社会福祉進行・試験センター


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