精神保健福祉士
精神保健福祉士とは?
1997年に誕生した精神病院や医療機関で、精神障害者の社会復帰を相談援助する精神ソーシャルワーカーです。
その他情報
難易度は? | : | ★★☆☆☆(やや易しい)。 近年合格率は、70.7%ほど。
|
||||||||||||||||||||||||||||
就職は? | : | 精神病院や精神保健福祉センターなどの医療機関や社会復帰施設 | ||||||||||||||||||||||||||||
仕事内容は? | : | 精神障害者の保健や福祉に関する専門知識・技術をもって、精神障害者の入退院に関する相談に応じたり、日常生活適応のために必要なトレーニングや社会参加に向けての支援活動を通して、訓練・指導を行い、その人らしいライフスタイルの獲得などの指導を行います。 |
資 格 概 要
受験資格
- 4年制の福祉系大学などにおいて、指定科目を修めて卒業した者(受験する年の3月31日までに卒業見込みの者を含む。)
- 福祉系で2年制(又は3年制)短期大学等などにおいて指定科目を修めて卒業し、指定施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事した者(受験する年の3月31日までに従事する見込みの者を含む)
- 福祉系で4年制の大学などにおいて基礎科目を修めて卒業し、短期養成施設等において6ヶ月以上履修した者。
- 福祉系で2年制(又は3年制)短期大学等などにおいて基礎科目を修めて卒業し、指定施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事し、短期養成施設等において6ヶ月以上履修した者。
- 社会福祉士登録者で、短期養成施設等において6ヶ月以上履修した者。
- 4年制一般大学などを卒業し、一般養成施設等で1年以上履修した者。
- 3年制一般短期大学等などを卒業し、指定施設において1年以上相談援助の業務に従事し、一般養成施設等で1年以上履修した者。
- 2年制一般短期大学等などを卒業し、指定施設において2年以上相談援助の業務に従事し、一般養成施設等で1年以上履修した者。
- 4年以上相談援助の業務に従事し、一般養成施設等で1年以上履修した者。
試験内容
五肢択一を基本とする多肢選択形式:163問/275分
□精神医学と精神医療
- ① 精神疾患総論
- ② 精神疾患の治療
- ③ 精神科医療の動向
- ④ 精神科治療機関における治療
- ⑤ 精神医療と保健、福祉の連携の重要性
□現代の精神保健の改題と支援
- ① 現代の精神保健分野の動向と考え方
- ② 家族に関連する精神保健の課題と支援
- ③ 精神保健の視点から見た学校教育の課題とアプローチ
- ④ 精神保健の視点から見た勤労者の課題とアプローチ
- ⑤ 精神保健の視点から見た現代社会の課題とアプローチ
- ⑥ 精神保健に関する発生予防と対策
- ⑦ 地域精神保健に関する偏見・差別等の課題
- ⑧ 精神保健に関する専門職種(保健師等)と国、都道府県、市町村、団体等の役割及び連携
- ⑨ 諸外国の精神保健活動の現状及び対策
□精神保健福祉の原理
- ① 精神保健福祉士の理念
- ② 「障害」と「障害者」の概念
- ③ 社会的排除と社会的障壁
- ④ 相談援助の理念
- ⑤ 精神障害者の生活実態
- ⑥ 「精神保健福祉士」の資格化の経緯と精神保健福祉の原理と理念
- ⑦ 「精神保健福祉士」の機能と役割
□ソーシャルワークの理論と方法(専門)
- ① 精神保健福祉分野におけるソーシャルワークの概要
- ② 精神保健福祉分野におけるソーシャルワークの過程
- ③ 精神保健福祉分野における家族支援の実際
- ④ 他職種連携・他機関連携(チームアプローチ)
- ⑤ ソーシャルアドミニストレーションの展開方法
- ⑥ コミュニティワーク
- ⑦ 個別支援からソーシャルアクションへの展開
- ⑧ 関連分野における精神保健福祉士の実践展開
□精神障害リハビリテーション論
- ① 精神障害リハビリテーションの理念、定義、基本原則
- ② 精神障害リハビリテーションの構成及び展開
- ③ 精神障害リハビリテーションプログラムの内容と実施機関
- ④ 精神障害リハビリテーションの動向と実際
□精神保健福祉制度論
- ① 精神障害者に関する制度・施策の理解
- ② 精神障害者の医療に関する制度
- ③ 精神障害者の生活支援に関する制度
- ④ 精神障害者の経済的支援に関する制度
□医学概論
- ① ライフステージにおける心身の変化と健康課題
- ② 健康及び疾病の捉え方
- ③ 身体構造と心身機能
- ④ 疾病と傷害の成り立ち及び回復過程
- ⑤ 公衆衛生
□心理学と心理的支援
- ① 心理学の視点
- ② 人の心の基本的な仕組みと機能
- ③ 人の心の発達過程
- ④ 日常生活心の健康
- ⑤ 心理学の理論を基礎としたアセスメントと支援の基本
□社会理論と社会システム
- ① 社会学の視点
- ② 社会構造と変動
- ③ 市民社会と公共性
- ④ 生活と人生
- ⑤ 自己と他者
□社会福祉の原理と政策
- ① 社会福祉の原理
- ② 社会福祉の歴史
- ③ 社会福祉の思想・哲学、理論
- ④ 社会問題と社会構造
- ⑤ 福祉政策の基本的な視点
- ⑥ 福祉政策におけるニーズと資源
- ⑦ 福祉政策の構成要素と過程
- ⑧ 福祉政策の動向と課題
- ⑨ 福祉政策と関連施策
- ⑩ 福祉サービスの供給と利用過程
- ⑪ 福祉政策の国際比較
□社会保障
- ① 社会保障制度
- ② 社会保障の概念や対象及びその理念
- ③ 社会保障と財政
- ④ 社会保険と社会扶助の関係
- ⑤ 公共保険制度と民間保険制度の関係
- ⑥ 社会保障制度の体系
- ⑦ 諸外国におけいる社会保障制度
□権利擁護を支える法制度
- ① 報の基礎
- ② ソーシャルワーク途方の関わり
- ③ 権利擁護の意義と支える仕組み
- ④ 権利擁護活動で直面しうる法的諸問題
- ⑤ 権利擁護に関わる組織、団体、専門職
- ⑥ 成年後見制度
□知己福祉と包括的支援体制
- ① 地域福祉の基本的な考え方
- ② 福祉行財政システム
- ③ 福祉計画の意義と種類、策定と運用
- ④ 地域社会の変化と多様性・複雑化した地域生活課題
- ⑤ 地域共生社会の実現に向けた包括的支援体制
- ⑥ 地域共生社会の実現に向けた他機関協働
- ⑦ 災害時における総合的かつ包括的な支援体制
- ⑧ 地域福祉と包括的支援体制の課題と展望
□障害者福祉
- ① 障害概念と特性
- ② 障害者の生活実態とこれを取り巻く社会環境
- ③ 障害者福祉の歴史
- ④ 障害者に対する法制度
- ⑤ 障害者と家族等の支援における関係機関と専門職の役割
- ⑥ 障害者と家族等に対する支援の実際
□刑事司法と福祉
- ① 刑事司法における近年の動向とこれを取り巻く社会環境
- ② 刑事司法
- ③ 少年司法
- ④ 更生保護制度
- ⑤ 医療観察制度
- ⑥ 犯罪被害者支援
□ソーシャルワークの基盤と専門職
- ① 社会福祉士及び精神保健福祉士の法的な位置づけ
- ② ソーシャルワークの概念
- ③ ソーシャルワークの基盤となる考え方
- ④ ソーシャルワークの形成過程
- ⑤ ソーシャルワークの倫理
□ソーシャルワークの理論と方法
- ① 人と環境との相互作用に関する理論とミクロ・メゾ・マクロレベルにおけるソーシャルワーク
- ② ソーシャルワークの実践モデルとアプローチ
- ③ ソーシャルワークの過程
- ④ ソーシャルワークの記録
- ⑤ ケアマネジメント
- ⑥ 集団を活用した支援
- ⑦ コミュニティワーク
- ⑧ スーパービジョンとコンサルステーション
□社会福祉調査の基礎
- ① 社会福祉調査の意義と目的
- ② 社会福祉調査における倫理と個人情報保護
- ③ 社会福祉調査のデザイン
- ④ 量的調査の方法
- ⑤ 質的調査の方法
- ⑥ ソーシャルワークにおける評価
合格基準
次の2つの条件を満たした者を合格者とする。
- 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
- 1.を満たした者のうち、試験科目9科目群(ただし、(注意2)に該当する者にあっては、5科目群。)の各科目群すべてにおいて得点があった者。
- [1] 精神医学と精神医療
- [2] 現代の精神保健の課題と支援
- [3] 精神保健福祉の原理
- [4] ソーシャルワークの理論と方法(専門)
- [5] 精神障害リハビリテーション論、精神保健福祉制度論
- [6] 医学概論、心理学と心理的支援、社会学と社会システム
- [7] 社会福祉の原理と政策、社会保障、権利擁護を支える法制度
- [8] 地域福祉と包括的支援体制、障害者福祉、刑事司法と福祉
- [9] ソーシャルワークの基盤と専門職、ソーシャルワークの理論と方法、社会福祉調査の基礎
- (注1) 配点は、1問1点の132点満点である。
- (注2) 精神保健福祉士法施行規則第6条の規定による試験科目の一部免除を受けた受験者にあっては、配点は、1問1点の48点満点である。
免除(科目等)について
社会福祉士の登録を行なった方(または登録申請中の方)は、申請により、社会福祉士試験との共通科目である以下の共通科目が免除されます。
- 医学概論
- 心理学と心理的支援
- 社会学と社会システム
- 社会福祉の原理と政策
- 社会保障
- 権利擁護を支える法制度
- 地域福祉と包括的支援体制
- 障害者福祉
- 刑事司法と福祉
- ソーシャルワークの基盤と専門職
- ソーシャルワークの理論と方法
- 社会福祉調査の基礎
身体上の障害等に係る特別措置について
身体に障害のある方等(不安障害等により、受験環境の配慮を希望する方を含む)については、受験申し込み前に、試験センターにFAX(03-3486-7527)または、電話で、「身体に障害のある方などの受験場の配慮申請書」を請求し、受験申し込み期間内に、身体障害者手帳の写し、医師の診断書などを申し込みと別に提出します。障害の種類及び程度に応じて、受験申込者からの申請により、点字試験問題、拡大文字試験問題、チェック解答用紙等による試験、試験時間の延長、手話通訳者の付与等、受験上の配慮が行われます。
願書申込み受付期間
9月上旬〜10月上旬頃まで
試験日程
2月上旬頃の2日間
受験地
北海道、宮城、東京、愛知、大阪、広島、福岡
受験料
24,140円(共通科目免除者は18,820円)
社会福祉士と同時受験・・・・36,360円
合格発表日
3月中旬頃
受験申込・問合せ
公益財団法人 社会福祉進行・試験センター試験室 03-3486-7559