国家資格 介護福祉士

介護福祉士とは?

介護福祉士とは、介護の資格の中で唯一の国家資格で、介護の必要なお年寄りや障害者の生活全般にわたって日常生活を営むのに支障がある者に入浴、排せつ、食事その他の介護を行い、介護者に対して介護に関する指導を行う福祉のエキスパートです。
なお、27年度からは3年以上の実務経験に合せて実務者研修(必修:450時間)を受講しないと受験することができません。また、実技試験免除講習か実務者研修の受講で実務試験免除の得点も無くなります。(実務者研修必修のため)
  名称独占  実務経験なしで受験できる国家資格  登録が必要な資格  身体上の障害等に係る特別措置がある資格

その他情報

難易度は? ★★☆☆☆(やや易しい)。
近年合格率は、72.3%ほど。


近年の合格率推移
年度 受験者数 合格者数 合格率
令和5年度 74,595   61,747   82.8%  
令和4年度 79,151   66,711   84.3%  
令和3年度 83,082   60,099   72.3%  
令和2年度 84,483   59,975   71.0%  
令和1年度 84,032   58,745   69.9%  

就職は? 現在であればこの資格だけで問題なく就職できます。年収は余り多くない(年400万位)。主な就職先は、特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、介護老人保健施設、有料老人ホーム、身体・知的障害者施設、痴呆対応型グループホーム、介護療養型医療施設、在宅サービス事業所など。
仕事内容は? 取得者のインタビュー
年収は? 介護職員(医療・福祉施設等)の平均年収は371.4万円(賞与込)です。

2023年 男性  給料


 

2023年 女性  給料


平均年収:401.0万円
平均月収:28.2万円
平均時給:1,661円
年間賞与等:62.1万円
平均年齢:41.8歳
平均勤続年数:8.2年

 

平均年収:354.0万円
平均月収:25.2万円
平均時給:1,512円
年間賞与等:50.9万円
平均年齢:45.9歳
平均勤続年数:8.2年

(2023年:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より)

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 資 格 概 要

受験資格

  1. 高等学校等を卒業し、介護福祉士養成施設(2年以上※1)を修了した者。
  2. 福祉系大学等を卒業し、介護福祉士養成施設(1年以上※1)を修了した者。
  3. 社会福祉士養成施設等を修了し、介護福祉士養成施設(1年以上※1)を修了した者。
  4. 保育士養成施設等を修了し、介護福祉士養成施設(1年以上※1)を修了した者。
  5. 介護等業務の従業期間が3年(1095日)かつ従事日数が540日数の実務経験者で、実務者研修を修了した者。
  6. 介護等業務の従業期間が3年(1095日)かつ従事日数が540日数の実務経験者で、介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修を修了した者。
  7. 平成21年度以降に入学した学校教育法による高等学校または中等教育学校において、社会福祉士介護福祉士学校指定規則別表第5に定める教科目、単位数を修めて卒業した者(卒業する見込みの方を含む)。
  8. 平成21年度以降に入学した学校教育法による高等学校又は中等教育学校であって文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定したもの(特例高等学校等)に入学し、社会福祉士介護福祉士学校指定規則附則第2条2項に定める教科目・単位数を修めて卒業した後、介護等業務の従業期間が9ヶ月以上の実務経験者。
  9. 平成20年度以前に入学した学校教育法による高等学校(専攻科及び別科を除く)に入学し、改正前の社会福祉士及び介護福祉士法施行規則に定める教科目・単位数を修めて卒業した方・大学へ「飛び入学」した者。
  10. 学校教育法による高等学校の専攻科(修業年限2年以上)を平成20年以前に入学し、改正前の社会福祉士及び介護福祉士法施行規則に定める科目・単位数を修めて卒業した者。
  11. EPA介護福祉士候補者※2で、介護等業務の従業期間が3年(1095日)かつ従事日数が540日数以上の実務経験者

  • (※1) 
    実務経験の対象となる施設(事業)及び職種での在職期間については、従業期間計算表で計算できます。(在職期間には、「産休、育休、病休」等の休職期間が含まれます)
  • (※2) 公益社団法人国際厚生事業団が紹介した受入機関と締結した雇用契約に明示された受入施設において、研修責任者の監督の下で日本の介護福祉士資格を取得することを目的とした研修を受けながら就労するインドネシア人、フィリピン人及びベトナム人をいいます。


試験内容

●筆記試験(多肢選択式:125問/1時間50分(2日間))

□人間の尊厳と自立
  • ① 人間の尊厳と自立
  • ② 介護における尊厳の保持・自立支援

□人間関係とコミュニケーション
  • ① 人間関係の形成
  • ② コミュニケーションの基礎

□社会の理解
  • ① 生活と福祉
  • ② 社会保障制度
  • ③ 介護保険制度
  • ④ 障害者自立支援制度
  • ⑤ 介護実践に関する諸制度

□介護の基本
  • ① 介護福祉士を取り巻く状況
  • ② 介護福祉士の役割と機能を支えるしくみ
  • ③ 尊厳を支える介護
  • ④ 自立に向けた介護
  • ⑤ 介護を必要とする人の理解
  • ⑥ 介護サービス
  • ⑦ 介護実践における連携
  • ⑧ 介護従事者の論理
  • ⑨ 介護における安全の確保とリスクマネジメント
  • ⑩ 介護従事者の安全

□コミュニケーション技術
  • ① 介護におけるコミュニケーションの基本
  • ② 介護場面における利用者・家族とのコミュニケーション
  • ③ 介護におけるチームのコミュニケーション

□生活支援技術
  • ① 生活支援
  • ② 自立に向けた住環境の整備
  • ③ 自立に向けた身じたくの介護
  • ④ 自立に向けた移動の介護
  • ⑤ 自立に向けた食事の介護
  • ⑥ 自立に向けた入浴・生活保持の介護
  • ⑦ 自立に向けた排泄の介護
  • ⑧ 自立に向けた家事の介護
  • ⑨ 自立に向けた睡眠の介護
  • ⑩ 終末期の介護

□介護課程
  • ① 介護課程の意義
  • ② 介護課程の展開
  • ③ 介護課程の実践的展開
  • ④ 介護課程とチームアプローチ

□発達と老化の理解
  • ① 陣源の成長と発達の基礎的理解
  • ② 老年期の発達と成熟
  • ③ 老化に伴うこころとからだの変化と日常
  • ④ 高齢者と健康

□認知症の理解
  • ① 認知症を取り巻く状況
  • ② 医学的側面から見た認知症の基礎
  • ③ 認知症に伴うこころとからだの変化と日常生活
  • ④ 連携と協働
  • ⑤ 家族への支援

□障害の理解
  • ① 障害の基礎的理解
  • ② 障害の医学的側面の基礎的知識
  • ③ 連携と協働
  • ④ 家族への支援

□こころとからだのしくみ
  • ① こころのしくみの理解
  • ② からだのしくみの理解
  • ③ 身じたくに関連したこころとからだのしくみ
  • ④ 移動に関連したこころとからだのしくみ
  • ⑤ 食事に関連したこころとからだのしくみ
  • ⑥ 入浴、清潔保持に関連したこころとからだのしくみ
  • ⑦ 排泄に関連したこころとからだのしくみ
  • ⑧ 睡眠に関連したこころとからだのしくみ
  • ⑨ 死にゆく人のこころとからだのしくみ

□医療的ケア
  • ① 医療的ケア実施の基礎
  • ② 喀痰吸引(基礎的知識・実施手順)
  • ③ 経管栄養(基礎的知識・実施手順)

□総合問題
  • ① 介護の原則
  • ② 健康状況の把握
  • ③ 環境整備
  • ③ 身体介護

☆こんな問題が出ます


●実技()

  • ① 介護の原則
  • ② 健康状況の把握
  • ③ 環境整備
  • ④ 身体介護


合格基準

●筆記試験

次の2つの条件を満たした者が筆記試験合格者となります。

  1. 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
  2. 1.を満たした者のうち、試験科目10科目群すべてにおいて得点があった者。
  • [1] 人間の尊厳と自立、介護の基本
  • [2] 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
  • [3] 社会の理解
  • [4] 生活支援技術
  • [5] 介護過程
  • [6] 発達と老化の理解
  • [7] 認知症の理解
  • [8] 障害の理解
  • [9] こころとからだのしくみ
  • [10] 総合問題
  • (注1) 配点は、1問1点の120点満点。

●実技試験

課題の総得点の60%程度を基準として、課題の難易度で補正した点数以上の得点で実技試験の合格者となります。


免除(科目等)について

以下に該当する者は実技試験が免除されます。

  1. 実務経験3年以上で実務者研修を修了した者。
  2. 受験資格8に該当(特例高校卒業+9ヶ月の実務経験)し、介護技術講習を修了した者。
  3. 受験資格9に該当(平成20年以前入学の福祉系高校卒業者)し、介護技術講習を修了した者。
  4. 受験資格11に該当(EPA介護福祉士候補者)し、介護技術講習を修了した者。

  • (注意) 「実務経験3年以上」の方等は、過去に「介護技術講習」を修了していても、「実務者研修」を修了しなければ受験の申し込みができません。

身体上の障害等に係る特別措置について

身体に障害のある方等(不安障害等により、受験環境の配慮を希望する方を含む)については、受験申し込み前に、試験センターにFAX(03-3486-7527)または、電話で、「身体に障害のある方などの受験場の配慮申請書」を請求し、受験申し込み期間内に、身体障害者手帳の写し、医師の診断書などを申し込みと別に提出します。障害の種類及び程度に応じて、受験申込者からの申請により、点字試験問題、拡大文字試験問題、チェック解答用紙等による試験、試験時間の延長、手話通訳者の付与等、受験上の配慮が行われます。


願書申込み受付期間

8月中旬〜9月中旬頃まで


受験日程

●筆記試験・・・・1月下旬頃
●実技・・・・3月上旬頃


受験地

●筆記試験

北海道、青森、岩手、宮城、秋田、福島、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、石川、長野(※)、岐阜、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、和歌山、鳥取、島根、岡山、広島、香川、愛媛、高知、福岡、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄

●実技

東京、大阪


受験料

18,3800円


合格発表日

3月下旬頃


受験申込・問合せ

公益財団法人 社会福祉進行・試験センター試験室 03-3486-7521


ホームページ

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